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永田耕衣、鶏頭陣社、昭9・11、1冊
非売品 表紙著者改装自筆題簽 カバー著者オリジナル直筆装
猫の足 昭和23年11月7日 日本芸業院・棟経の会版 *棟方志功版画冊 |
板画集 猫の足
棟方志功
昭和23年(1948)
棟方志功20図(裏手彩) 永田耕衣俳句17首 私家版 35.3×23 日本芸業院・棟経の会 ※第23回国画会出品(昭和24年)
夢の世に葱を作りて寂しさよ 恋猫の恋する猫で押し通す かたつむりつるめば肉に食ひ入るや 他の蟹を如何ともせず蟹暮るる 朝顔や百たび訪はば母死なむ 行けど行けど一頭の牛に他ならず 天地に無花果ほどの賑はひあり 百姓に今夜も桃の花盛り 田舎にて老母も虻も茶褐色 もう種でなくまつさをに貝割菜 母の死や枝の先まで梅の花
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水を釣って帰る寒鮒釣り一人 厄介や紅梅の咲き満ちたるは 乙の藁塚を甲と見誤りぬ 天心にして脇見せり春の雁 藤房の途中がピクと動きたり 梅雨に入りて細かに笑ふ鯰かな 梅雨に鯰何から何までは知らぬ笑ひ 鯰笑ふや他の池の鯰の事も思ひ 麦埃鯰は池に伏して笑ひ 笑ひ棲む池の鯰を笑ひけり 何を聞き出すためや鯰の連れ笑ひ 池の鯰が笑ひて人も笑ひけり 近海に鯛睦み居る涅槃像 降り行きて短かき芹を撫でにけり 百合剪るや飛ぶ矢の如く静止して 蹴り伏せて野菊水色なる故郷 後ろにも髪抜け落つる山河かな 暮春一毛を吹かるる奇なるかな カットグラス布に包まれ木箱の中 道路ほど寂しきは無し羽抜鶏 草原ややんまかさツと天に消え 蝉交む乳白色の部分かな 寒鵙の羽裏ゆ三文文士墜つ 腸の先ず古び行く揚雲雀 吹毛集 昭和30年10月1日 近藤書店版 (第四句集) |
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琴座俳句会版
限定28部本
青年を呼びつつありき鵙の贄 死蛍に照らしをかける蛍かな 独活を飼う父なりき敵はありき 弱国に耕牛の尿溜り沁む 駄菓子屋へ横に手をかけ嵐の蟇 泥鰌浮いて鯰も居るというて沈む 白桃の霊の白桃橋は成れり 秋雨や空杯の空溢れ溢れ 野を穴と思い跳ぶ春純老人 悪霊 昭和39年2月21日 俳句評論社 限定310部本 他に 俳句評論社版 限定40部本 (第五句集) |
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俳句評論社版
限定40部本
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野菊道数個の我の別れ行く 圧さえた鯰と共に笑う身の節々 虎の上に虎乗る春や筥いじり 古ガラス角瓶全貌透いて濁るかな 少年や六十年後の春の如し 芹鳴るや饅頭四五個思い出づ 女神像浮木に乗らば股裂けん 我が頭穴にあらずや落椿 男老いて男を愛す葛の花 蛭の池濁るは池の娯楽かな 闌位 昭和45年10月1日 俳句評論社版 限定310部本 他に 俳句評論社版 限定41部本 (第六句集) |
非佛 昭和48年6月15日 冥草舎版 初版1000部本 他に 昭和48年7月20日 冥草舎版 限定70部本 (全句集) |
金色鈔 昭和49年8月1日 コーベブックス版 限定350部本 (歌集) |
山林的人間 昭和49年9月10日 人文書院版 普及本 昭和49年11月30日 人文書院版 特装限定74部本 (評論集) |
空蝉にかき附かれたる寂しさよ 空を出て死にたる鳥や薄氷 餒の掌をなするや露の菩提樹に 餅は皆にじり居るらし雪の暮 顎老いてひとひらの杜若かな 茄子や皆事の終わるは寂しけれ 墓参惨裸婦の如きが思わるる 鴉横に居て肩痛し秋の暮れ 暁暗も人類無かれ桃の花 出揃うてねこじやらしなり白磁碗 或る顔を鳴き捨て行くや時鳥 生葱のうつる古池四五在らむ 晩年や夢を手込めの梨花一枝 冷位 昭和50年7月15日 コーベブックス版 限定1000部本 他に コーベブックス版 限定130部本 (第七句集) |
二句勘辨 昭和50年11月3日 永田書房版 普及本 他に 昭和50年12月15日 著者私家本 限定20部本 (評論集) |
一休存在のエロチシズム 昭和51年2月5日 コーベブックス版 限定500部本 昭和51年2月5日 コーベブックス版 特装限定100部本 (評論) |
耕衣百句 吉岡実編 昭和51年6月21日 コーベブックス版 限定700部本 昭和51年6月21日 コーベブックス版 特装限定80部本 (選句集) |
陸沈條條 昭和51年7月10日 永田書房版 普及本 他に 昭和51年7月10日 著者私家本 特装限定50部本 (評論集) |
鬼貫のすすき 昭和51年9月9日 コーベブックス版 限定1000部本 昭和51年10月1日 コーベブックス版 特装限定52部本 (評論集) |
しゃがむとまがり 昭和51年10月25日 コーベブックス版 限定500部本 (評論−西脇順三郎小感) |
麻三斤−風信子叢書 昭和52年10月15日 鹿鳴荘版 限定270部本 他に 耕衣展記念本 昭和52年11月1日 鹿鳴荘版 限定60部本 昭和52年11月1日 著者私家本 特装限定20部本 (間奏句集) |
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俳句窮達 昭和53年3月10日 永田書房 普及本 他に 昭和54年10月10日 著者私家本 特装限定20部本 (評論集) |
猪に露の事あり最晩年 よぼよぼの虻を看とらぬ地球哉 我が骨を思いつむれば葵也 永遠が飛んで居るらし赤とんぼ 皆罪びとたらむと在りき冬の海 或る水の春を行く在り池の中 両岸に両手をかけたり春の暮 掴み捕りしては置き行く夏雀 コーヒー店永遠に在り秋の雨 もひとつ横向けば後ろや薄氷 一茶忌を移る棺形日向かな 晩夏また道が尋ねて来るおきな 金色に茗荷汁澄む地球かな 殺佛 昭和53年5月25日 南柯書局版 限定500部本 他に 昭和53年5月25日 南柯書局版 特装限定47部本 昭和53年5月25日 南柯書局版 特別刊行本(上記のうち七部) (第八句集) |
名句をたづねて 昭和54年10月10日 著者私家本 特装限定20部本 (評論集) |
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肉体 昭和55年2月21日 南柯書局 限定250部本 (小句集) |
定本 梅華 傘寿記念句集 昭和55年5月14日 南柯書局版 限定380部本 他に 昭和55年7月15日 南柯書局版 特装限定28部本 (選句集) |
自選 永田耕衣句集 昭和55年11月10日 芳林社版 限定500部本 (選句集) |
永田耕衣、昭56
芳林社 毛筆署名及び肉筆句画賛1葉 限20 函
山月も長けてありけり芹の原 物感として頭脳在り秋の暮 一月や穴を一一見る勿れ 雹の中これ天人ぞ人ぞ人ぞ 我生きて在るは人死ぬ菊花哉 薄氷の使いの蠅の伽藍かな 繰り返し氷の張るは恐ろしき 春空やけむりとならむ大思い 初蝶や終の姿の人のむれ 露白の脳髄の蠅びいきかな 晩年やいずこも鳥の止まり居る 晩年や赤とんぼを食いちぎる 葱汁や知己ことごとく夕べなる 春風の頬にくつ附くは酷ならむ 宙でまた会えばや虻の俯かむ 睡蓮に胸のあたりを切らるるよ 昼顔や水を湛えてさすらう人 薄氷と遊んで居れば肉体なる 殺祖 昭和56年10月31日 南柯書局版 限定500部本 他に 特装限定30部本 (句集) |
永田耕衣俳句集成・而今 昭和60年9月30日 沖積舎版 限定500部本 他に 昭和61年11月27日 沖積舎版(再版) 限定350部本 昭和61年11月27日 沖積舎版 特装限定45部本 (俳句集成) |
うぐいすの返り晩年主情哉 落魄の地声発ちけり大さくら 人生の遺出多き落花かな 薄氷や世紀の袖も無くなりつ 薄氷の淡き呪紋の向い来つ 薄氷や微粒子の泥地獄の部 薄氷やあるまじき我が夢の疲れ 薄氷や死んで忘るる是ぞ死ぞ 人生は満喫出来ん桜かな 老翁の腐れ乳房も桜かな 我寝釈迦かも脇腹も蓬かな 空溝を寝釈迦亡中とかや 逃亡の寝釈迦赤蜂群螫しに 何も思わじとぞ春の虚空哉 物言わぬ虚空は春の眺めかな 熱燗も茄子のミイラも弦の如し 人寂し優し恐ろし春の暮 別べつの時淵あらん大牡丹 只殺されまじく精夏の海を喫す 同じ世に肉美しき西日かな 空蝉の僧形を蹴る山河かな 釈迦同座月下恒沙の番屋哉 月面は怨の皮袋の一重かな 泥水に泥吐く鰌のぬめり哉 媚態脱落の泥鰌の凝視哉 枯草の宿根自娯の山河かな 雪片の昼も軽味は重味なれ 泥ん 平成2年6月2日 沖積舎版 限定500部本 平成4年10月21日 沖積舎版 新装版 限定350部本 (第十二句集) |
限定30部本
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鰊そばうまい分だけ我は死す 飛ぶ如く生れ来つ春を老い尽す 人暑うして死神が死ににけり 瞬間が雨の黒揚羽であつた 踏切のスベリヒユまで歩かれへん 白梅や天没地没虚空没 老松相愛するを見つ虚空没 共に死ねぬ生心地有り裏見の梅 自人 平成7年6月1日 湯川書房版 特装限定50部本 (第十四句集) |
(「未刊集 陸沈考」より) 枯草や住居無くんば命熱し 太陽に埋もれてやぬくき孤独かな 満ちて在るいとけなさ哉春の水 スベリヒユ抱え死にたし抱かで死す こおろぎは黒いか白いか云うて見い 一歩在り百歩に到る桜かな 少年の小便出ツたぞ死ぬまいて 或る日父母が居ないと思う梅花かな 梅花永らへて父母と同じき 泣かで泣く梅花挾みの涙かな 只今 永田耕衣−続俳句集成 平成8年10月1日 湯川書房版 (俳句集成) |
愛虚集 平成8年12月10日 限定22部本 (肉筆句集) |
泥 平成11年 限定20部本 (書画集) |
耕衣造語俳句鈔
金子晋編、湯川書房、1993年 函 編者署名入 B6判 123ページ |
続 耕衣百句 永田耕衣(金子晋編)、湯川書房 初版 函 平成7年 A5判変形 144頁 |
永田耕衣五百句 耕衣生誕百年記念 金子 晉編、永田耕衣の会、平11、1 初版、カバー、293、A5判、附耕衣俳句軌跡 |
而今・只今-永田耕衣俳句集成
永田耕衣俳句集成
著者 永田 耕衣 出版社沖積舎 発売日2013年09月
税込価格19,440円
加古*傲霜
與奪鈔
驢鳴集
吹毛集
惡靈
闌位
冷位
殺佛
殺祖
物質
後期
葱室
人生
泥ん
狂機
自人
陸沈考(未完集)
只今口上